「宝塔」第212号
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 親を忘れている人の運命は
  やがて親子断絶の憂き目になる

人生 山彦の如し

  ありがとうと呼べば
   ありがとうと返り
  バカヤローと呼べば
   バカヤローと返る
  何事も相手の
     せいでは無く
    自分が基である

どんなに子どもを可愛がって育てても、
 親を忘れている人の運命は
  やがて親子断絶の憂き目になる

 最近特に目立つのが少年の凶悪犯罪です。 
動物を殺して、 弱き子を殺して、 たのしむ行為は人間ではなく、 魂は動物以下の何物でもありません。 
 年々犯罪が年少化している現代社会を見る時、 正しい信仰をもって、 人格の向上と、 魂 (生命) の浄化の必要性を痛感するものです。 
 子供を叱ってみたとしても、 ますます悪くなることはあっても、 けっして良い方向へ進むことは無く、 ただ薄情な親を怨むだけです。 
 だから、 もし叱ってやりたいと思えるようなことがあった時には、 「わたしも子供のころは、 このように親に心配をかけていたのだなあ」 と考えて、 親の恩を知り、  『製品の悪いのは、 製造元の手落ち』 と知って親としての、 自分の間違いを悟るべきであって、 責任を子供に負わせるようなことがあってはなりません。 
 親を反省させる為に、 子供が病気をしたり、 色々な問題を起こすのだと知るべきです。 

 最近四十歳近いご婦人が、 教会にお参りに来られて、 
 「高校一年の娘が、 学校に行かず友達と遊んでいます。 叱りますと、 夜中まで家に帰りません、 親の言うことを聞かず、 本当に困ります」
  と嘆かれますので、 
 「母であるあなたは、 高校に入った頃、 喜んで学校に行きましたか、 親に苦労をかけていませんでしたか」 
 と尋ねますと、 
 「中学生の頃も、 高校に通うようになってからも、 私はイジメにあって、 学校に行くのがいやになり、 休んでばかりいて、 親には本当に心配をかけて来ました」
 と言われますので、 
 「『親は針の如く、 子供は糸の如し』 と教祖様の教えにあります。 子供が悪いのではなく、 親のあなたが両親を心配させ苦労をかけて来た事を反省して、 うわべだけでなく、 心よりお詫びをし親のおかげで現在があると感謝すべきです。 子供を責めないで蔭から子供を拝む事です」
 と話しました。 
 それから一週間後、 警察より電話が入り、
 「『友達のバイクの後ろに乗って走っていた時、 バスと接触しバイクは横転、 寸前で大事故にならず奇跡的に怪我もせず助かったけれど、 二人にきつく説教しておいた』  と知らされました。 
 家庭で親子が衝突し合っていて悪かったと反省しました。 父や母にお詫びをしていたお蔭で娘が命拾いをしました。 子供もこれから気を付けてくれると思いますし、 私も子供から喜ばれる母親になります」 
 と喜ばれお誓いをされました。 

 二人の女の子をもった母親が、 七年ぶりに教会に来られて 「助けて下さい、 子供を救って下さい。中学一年の半ばより、 悪い友達と遊ぶようになり、 シンナー遊びはする。 夜遅くなっても帰りません。 最近は暴走族に入って帰らない日が時々あります。 家の近くにオートバイが来て、 クラクションを鳴らしますと、 顔色を変えて飛び出して行くようになりました。 小学生時代は本当に素直で良い子でしたが、 どうしてこんなに変わってしまったのでしょうか」 と涙ながらに訴えられ、 救いを求められるのです。 
  「あなたは、 中学生になって、 家を飛び出した事はありませんか、 親に嘆きを与えた事はありませんか」 
 と尋ねますと、 
 「私の幼い時、 父が病死をしました。 年の若い母親は祖母に勧められ、 私を置いて再婚しました。 私は祖母に可愛がられ、 伯父伯母に世話になりました。 小学六年の終わり頃、 祖母が亡くなり、 その後年下の義弟妹に、 いじめられるようになりました。 祖母が義弟妹より私を可愛がってくれたその妬みだと思えます。 丁度今の私の子と同じ頃、 いたたまれなくなって家を飛び出し、 母の嫁いだ家を尋ねて、 世話になりました。 その家には先妻の男の子が二人おり意地悪をします。 またその家も安心して住む事が出来ませんでしたので、 友達の家に時々泊めてもらった事もあります。 中学を卒業して全寮制の看護学校に進み看護婦になりました。 義父にも世話になり、 母親にはどれだけ心配や苦労をかけたか知れません」 
 と打ち明けられました。
 「母に心配をかけ苦労させた為に、 今日までに利息がついて、 二人の子供で苦労するのです。 母に感謝し、 反省して、 一つ一つ思い出しては懺悔する事です。 子供には怒らない誓いを立てて、 蔭から妙法を唱えて拝む事です。罪が消滅すれば必ず良い娘になります。 そして、 二人の子供を連れて教会にお参りして下さい」
  と申し上げました。 しばらくして、 真心が通じたのか三人で教会に来て下さいましたので、 名付け親である私は、 二人の子に名前の説明をし、
  「可愛がって下さった祖母は亡くなったけれど、 魂は生き続けて守っていて下さいます。 困った時 『おばあさん助けて』 と頼めば必ず助けて下さる、 忘れないで」 
 と念を押して話しました。 
 横を向いて聞こうともしなかったのですが、 二ヵ月後暴走族の乗用車に乗って走り回っていた時、 運転を誤って15m程の崖から転落する事故を起こしました。 その転落する時、 二人の子は思わず 「おばあさん助けて」 と叫んだそうです。 乗っていた友達は大怪我をしましたが、 この二人は怪我一つ無く助かりました。 おばあさんが助けて下さったと、 喜ばれました。 しかし、 悪友との縁はなかなか切れず、 ある日二台の乗用車に乗ってヤクザ風の男が怒鳴り込んで来て 「息子が居るだろう、 現金二十万円を持ち出した、 一緒に居る者は皆同罪だ、 ひどい目に会わせてやる、 ここでなければAの家だ」 と勢いよく走り去って行きました。 母親は胸騒ぎがして、 直ぐ教会に電話をしました。 早速、 教会でも無事であるようにお参りをし、 母親にも家の仏壇に向かって、 出来るお誓いを立てて真剣にお参りするよう勧めました。 
 二時間程して、 二人の子供が帰って来まして 、「お母さん。友達の家でみんながお腹が空いたと言うので、 パンと牛乳を売店で買って帰って来ると、 隣のおばさんが 『あなた達も、 みんなのグループかね、 たった今、 二台の乗用車が来て、 ヤクザ風の人がみんなを連れて行ったばかりですよ、 悪い友達とは別れなさい、 早く家に帰りなさい』 と言われ、 きつねにつままれたような気分になった」 と言いました。 仏様やご先祖様に護って頂けたと心より喜ばれました。 
 子供が悪いのでは無い、 私の罪で子供が苦労するのだと、 罪障の消滅を行いながら、 亡き父母に心よりお礼を言い、 お詫びをし続けられたのです。 
 この姉妹も色々問題はありましたが、 中学を卒業し、 徐々に悪友と遠ざかり、 働きながら勉強をして、 資格を取り、 姉の方は会社でよく働き、 頭を低く便所掃除も進んで行い、 社長や社員にも喜ばれ、 その社長さんの仲人で優秀な社員と結婚され、 今では二児の母となり、 立派に家庭を築いておられます。 妹さんも働きながら通信教育で高校を卒業し、 婚期は少し遅れましたが、 今年に入って結婚が整い、 五月にめでたく結婚され喜ばれています。 
 二人の娘さんが、 口を揃えて 「私たちは本当に良い母を持って幸福です。 生まれ変わっても又、 親子姉妹で暮らしたい」 と母親に感謝の心を現してみえます。 
 悪い道へ進む子供が悪いのでは無い、 親を反省させ、 仏道に励むよう導いて頂けましたと、 母親は教えの尊さ素晴らしさを体験されました。 

合掌

宝塔第212号(平成9年9月1日発行)